Y.M
Interview
今この瞬間、開発として
達成すべきことは何か。
俯瞰で捉え、最適解への道を探し当てる。
Interview
今この瞬間、開発として達成すべきことは何か。
俯瞰で捉え、最適解への道を探し当てる。

製品開発

Y.M
アドバンスオートメーションカンパニー 
IAS開発部1グループ
情報理工学研究科 機械知能システム学専攻 修了
2018年入社
私の仕事

プラントで働く人の業務効率化と
安全性向上を実現するシステムの開発。

石油・化学プラントで働く保全員や運転員を支援する、機器管理システムを開発しています。このシステムは、制御システムに接続された発信器などの現場機器と通信し、広大なプラント内を歩き回ることなく、計器室や事務所で現場機器の保全情報や診断機能を利用することができます。
これにより、現場機器の変調を早期に発見し、プラントの操業に影響を及ぼすような問題に発展する前に解決できるだけでなく、点検業務の効率化にも貢献します。

システムで提供している機能は多岐にわたり、その追加機能開発や機能改善を開発チームのメンバー全員で協力しながら進めています。

開発は、マーケティング部門がまとめた開発要求を受けて始まります。開発要求には、お客様の要望、新技術の導入、新機能の開発など、お客様に新たな価値を提供するための要求がまとまっています。開発要求を関連部門と協力して具体化し、その後設計、実装、テストをおこない、リリースします。

プラントで働く人の業務効率化と安全性向上を実現するシステムの開発。
仕事の大変なところ、面白いところ

プロジェクトに関わるあらゆる部署の使命をつなぐ。
その先に生まれる高機能・高品質。

開発は、社内の様々な部署と連携して進めます。具体的には、開発機能のイメージを作成したら、関係部署に確認してもらうことを繰り返します。こうすることで、関係者の意見を取り入れてより良いアイデアにするとともに、開発のゴールを誤らないよう、軌道修正もおこなっています。

製品の関係者は、マーケティング部門、サービス部門など多岐にわたります。製品の長期的な発展を見据えている部署と、現場で直接製品の導入作業を担当する部署とでは意見が異なることがあります。部署ごとにフィードバックの方向性が違う中で、全てを言われた通りに反映するとゴールからぶれてしまいます。製品の開発担当者として最終的な成果物にどう反映させるかの判断が求められます。簡単ではありませんが、社内のアイデアを結集した先に、1人で考えるより実用性や課題解決力に優れた製品を生み出すことができると信じています。無事納品され、現場で問題なく稼働したという報告を受けた時は、やはり大きな達成感を得られます。

プロジェクトに関わるあらゆる部署の使命をつなぐ。その先に生まれる高機能・高品質。
思い出深い仕事の経験

真の課題解決に求められているのは、
真新しさでも、劇的な変化でもない。

入社3年目のときに、お客様のプラントで私が開発を担当した新機能の最終確認をおこなう機会がありました。自分が開発しているシステムが現場とどのように連動しているのかを実操作を通じて体感したことが印象深いです。直接お客様の声を聞いて感じたのは、私たちが提供するシステムに求められているのは「今日できていることが明日も安全に継続できる」という安心感です。

ソフトウェアを開発していると、新しさや劇的な変化に意欲が向いてしまうことがあります。しかし、こうしたこだわりは時に、手順の複雑化や製品の扱いづらさを招く可能性があります。実際、お客様は画期的な発明よりも、わかりやすい画面表示や、簡潔でミスの起こりにくい操作方法を求めている場合もあります。ユーザであるお客様の視点に立つことを、日頃から意識しなければならないと改めて身が引き締まる経験でした。

真の課題解決に求められているのは、真新しさでも、劇的な変化でもない。
私のこれからの目標

無いものは努力して掴む。
有るものはさらに追求し、自分の強みとして確立する。

大学では制御について学んでいましたが、ソフトウェアやプログラミングは専門外でした。私が所属する部署にはこの分野に精通した人が多く、配属当初は不安な気持ちもありました。しかし現在は、そこは努力して勉強して追いつき、自分の新しい武器にしようという気持ちで励んでいます。

ただ、私たちが開発している製品はソフトウェアですが、そこから繋がる制御システムや、制御システムで動く計装機器の知識も必要です。私は制御工学を専攻しているため、他部署の方々から説明が分かりやすいと言っていただけたこともあり、周囲との違いを強みとして発揮できていることを実感しました。私は制御に関わることが純粋に好きです。働きながら大学院に通い、博士号も取得しました。今後は私個人で知見を深めるにとどめず、チームにもっと貢献できれば嬉しいです。具体的には自分が積み重ねた経験や知識をチームに展開し、製品全体の品質を向上させていきたいです。最終的にはプロジェクトマネジメントもできる開発技術者になることが目標です。

記事及び写真は取材時のものです。