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Solaire Resort & Casino

24時間365日で安定した環境を要求される
カジノ複合リゾート施設の快適空間を実現

フィリピンでは国家的事業として、首都マニラのニノイ・アキノ国際空港近くのベイエリアで「マニラ・ベイ・エンターテインメント・シティ」の開発が進んでいます。この一角にあるのが、ホテル、カジノなどの複合型リゾート施設「Solaire Resort & Casino」です。段階的に開発を進めている同施設では、先行プロジェクトで起こった設備の監視・制御を巡る課題を踏まえ、監視・制御システムの構築を新たなパートナーに依頼。施設の快適性を実現し、お客さま満足度の向上につなげています。

建物分野 ホテル レジャー施設 快適 海外 中央監視システム

導入製品・サービス

建物管理システム savic-net FX

第1期プロジェクトでの課題解消に向けて模索

太平洋に浮かぶ大小合わせて7,000以上の島から成るフィリピン。東南アジア特有の活気あふれる雰囲気の中、ショッピングやエステはもちろん、美しいリゾートビーチでのマリンスポーツなど様々な楽しみ方があり、世界中から観光客が訪れます。フィリピン政府も、近年、観光事業の強化を積極的に推進しており、グロリア・マカパガル・アロヨ元大統領政権以来、道路などのインフラ整備、あるいは世界規模での観光キャンペーンを展開するなど、より多くのインバウンド顧客の受入れを目指した施策に注力してきました。

現在、フィリピン政府は首都マニラのニノイ・アキノ国際空港近くのベイエリアで、国家的事業のリゾート施設「マニラ・ベイ・エンターテインメント・シティ」の開発を進めています。

この開発中の地域では、四つの大型カジノ複合リゾートが進出しており、その一つがBloomberry Resorts Corporation(ブルームベリー・リゾーツ)が開発を手がけているSolaire Resort & Casino(ソレア リゾート&カジノ)です。ここは、ホテルやショッピングモール、レストラン、劇場、カジノ、会議場などを備える複合施設であり、開発は段階的に進められ、2013年3月に第1期プロジェクトとして、客室数500を備えたホテルであるベイタワーを含む施設が竣工しました。

「第1期プロジェクトの空調、電気設備の監視・制御システムを構築するシステムインテグレータはフィリピン国内の企業が担当しました。ところがベイタワーエリアの開業後に、設備の運営に関する様々な課題が浮上してきました。例えば温度計測です。中央監視装置では22℃という適正な温度が表示されていましたが、お客さまからのご指摘を受けて現場で計測してみると27℃となっており、現場と中央監視装置で室内温度が食い違っているケースも少なくありませんでした」(Ordaniel氏)

実績あるパートナーの採用で設備の運用品質が大きく向上

その後、第1期の拡張プロジェクトとして客室300を擁するホテル スカイタワーを含む施設の建設に着手します。先のベイタワーエリアにおける課題を踏まえ、監視・制御システムの構築を依頼するパートナーをあらためて選定しました。検討の結果、アズビルフィリピン株式会社を採用。建物管理システム savic-net™FXを中核とする監視・制御システムの導入を決めました。

「アズビルフィリピンは、フィリピン国内の大型オフィスビルや商業施設の設備にかかわる監視・制御システムを導入した経験が豊富で、我が国でもビルマネジメントシステムの優れたサプライヤとして知られています。そうした実績面を高く評価し、採用を決めました」(Ordaniel氏)

2014年12月には、スカイタワーエリアの施設が開業。アズビルフィリピンが納入した監視・制御システムによる設備の運用がスタートしました。今回導入したsavic-net FXを中心とするシステムでは、ベイタワーエリアで課題となっていた温度監視も改善され、正確な温度計測に基づく適正な制御が可能となりました。

「中央監視装置で室温を24℃に設定すれば、確実に24℃の室内環境が維持されます。これにより、お客さまからのクレームもなくなりました。非日常を楽しむ快適空間を提供するリゾート施設として、お客さまの満足度を得るために、室内温度を正確な値で管理するということは非常に大切なことだと感じています。また、以前の中央監視装置に比べて、savic-net FXの監視・制御画面もシンプルで非常に使い勝手が良く、オペレータの負荷も大幅に軽減されました」(Pajid氏)

「正確な計測に基づく適正な制御の実現は、省エネルギーにも貢献します。また、システムを構成するハードウェア、ソフトウェアともに品質が非常に優れているというのが、率直な印象です。さらに、24時間365日で設備の運転管理を行っていますが、トラブルが発生した場合は、すぐにアズビルフィリピンから適切な指示をもらえるのでオペレータも助かっています。迅速なサポートにも大変満足しています」(Ordaniel氏)

第1期拡張プロジェクトであるスカイタワーエリアの設備を監視・制御するsavic-net FXシステム。監視・制御用の通信をソレア リゾート&カジノ内のイントラネットを活用することでネットワーク工事の負荷軽減を図ったほか、将来の拡張性にも備えることができた。

第1期拡張プロジェクトであるスカイタワーエリアの設備を監視・制御するsavic-net FXシステム。監視・制御用の通信をソレア リゾート&カジノ内のイントラネットを活用することでネットワーク工事の負荷軽減を図ったほか、将来の拡張性にも備えることができた。

快適な環境を実現するための空調機の運転管理をsavic-net FXで行っている。

快適な環境を実現するための空調機の運転管理をsavic-net FXで行っている。

将来的に各施設の監視・制御環境を統合化していく構想も描く

ソレア リゾート&カジノでは、スカイタワーエリアでの取組みにおいて期待どおりの成果を上げていますが、将来的には先行して開業したベイタワーエリアで導入したシステムをsavic-net FXに統合し、両施設における設備の監視・制御を一元的、集中的に行うというビジョンも描いています。

「一方、当社では現在、ベイタワー、スカイタワーに続く同敷地内の第2期のプロジェクトや、ケソン市に新たなカジノ複合リゾートの建設に向けた準備を進めています。それらにおいてもパートナーとして、ぜひアズビルフィリピンの採用を会社に推薦したいと考えています。将来的には三つの施設にかかわる設備管理の統合化に向けた可能性も探っていければと思っています」(Pajid氏)

「現在、マニラ・ベイ・エンターテインメント・シティにおいて当社が運営している施設には、1日当たり3,000人が訪れます。すべてのお客さまに快適に過ごしていただける環境を提供していくことこそが、我々の重要なミッションです。アズビルフィリピンには、今後も我々の取組みをしっかりと支えていってくれることを大いに期待しています」(Ordaniel氏)

ソレア リゾート&カジノのホテル客室。ゲストが快適に過ごすことができるようにアズビルの監視・制御システムが最適環境を実現している。

ソレア リゾート&カジノのホテル客室。ゲストが快適に過ごすことができるようにアズビルの監視・制御システムが最適環境を実現している。

Solaire Resort & Casino開発プロジェクト

Solaire Resort & Casino開発プロジェクト

※savic-net、savic-net FXは、アズビル株式会社の商標です。

お客さま紹介

Solaire Resort & Casino エンジニアリング部 電気・機械スーパーバイザー Michael Ordaniel 氏
Solaire Resort & Casino
エンジニアリング部
電気・機械
スーパーバイザー
Michael Ordaniel 氏
Solaire Resort & Casino BMSオペレータ Mark Pajid 氏
Solaire Resort & Casino
BMSオペレータ
Mark Pajid 氏

Solaire Resort & Casino

Solaire Resort & Casino

  • 所在地/1 Asean Avenue Entertainment City, Tambo, Parañaque City 1701, Philippines
  • 開業/2013年3月16日
  • 施設概要/ホテルやショッピングモール、レストラン、劇場、カジノ、会議場の運営管理

この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2017 Vol.6(2017年12月発行)に掲載されたものです。

建物分野の納入事例