井原辰吾様邸/住友林業株式会社
14年前から全館空調を導入、太陽光パネル、オール電化と併せ、ゼロエナジー住宅の先駆けに。
長期にわたり快適な生活空間を実現
大阪府高槻市にお住まいの井原辰吾・由美子夫妻は、2001年に建て替えた住居に全館空調を導入。ご主人が米国出張時に訪れたホームパーティで全館空調を体感したことをきっかけに、全館空調を検討。その後、他メーカーと比較した上でアズビルの全館空調システムを採用しました。導入から14年間がたち、今では健康で快適な生活を送るのに欠かせない存在になっています。
住宅分野 住宅 快適 省エネルギー 住環境 全館空調システム
導入製品・サービス
老朽化した住居の建替えを機に全館空調の導入を検討
大阪府の北摂(ほくせつ)地域にあり、約35万人が暮らす高槻市。大阪市と京都市の中間に位置する利便性に加え、桜の名所として有名な摂津峡に代表される豊かな自然環境、治安の良さなどから、住みやすい街として評価が高まっています。
その高槻市北部の閑静な住宅街に、井原辰吾・由美子夫妻のお宅があります。北米住宅を彷彿(ほうふつ)させる外観や、吹抜けの明るいリビングが印象的なお住まいには、夫妻と辰吾さんのご両親が暮らしています。辰吾さんはライフサイエンス業界での経験が長く、現在は外資系の医薬品開発向け実験器具メーカーに勤務されています。由美子さんも大手化学メーカーの大阪市内のオフィスで働いています。お二人の共通の趣味はゴルフで、月に4~5日は近郊のコースでプレーされているそうです。
井原夫妻が建替えの検討を始めたのは2000年のことです。
「かつてこの場所には、私の祖父と父の建てた家が棟続きでありました。老朽化で隙間風が吹くようになり、昔ながらの各部屋を通らないと移動できない廊下のない間取りも生活スタイルに合わなくなっていたので、そろそろ建て替えようという話になりました」(辰吾さん)
機能やコストなど比較検討し、アズビルの採用を決定
温風、冷風の吹出し口。全館空調システムの効果を、最大限に得るための気流設計に基づき取付け位置が決められている。
※現在販売しているシステムの吹出し口の形状とは異なります。
戸建住宅の全館空調を知ったのは、辰吾さんの米国出張がきっかけでした。
「とても冷込みが激しい冬の日、ホームパーティで上司の家に行ったとき、家のどの階に行っても寒さを感じないことに驚きました。全館空調の快適さを実感し、このときに温度設定パネルのロゴでハネウェル社(Honeywell International Inc.)の存在を知りました」(辰吾さん)
「私は暑がり寒がりで、前々からオフィスにあるような空調が家にも欲しいと思っていました。主人からハネウェルの全館空調の話を聞き、あらためて勤務先の空調設備を見たら山武ハネウエル株式会社(現アズビル株式会社)製と分かり、日本でも実績のある会社と認識しました」(由美子さん)
夫妻は建替えの計画に際し、1995年の阪神・淡路大震災の記憶も新しかったことから、十分な耐震性を備え、気密性・断熱性にも優れるツーバイフォー工法※1で建築することに決めました。その結果、豊富な建築実績と確かなアフターサービス体制を持つ住友林業株式会社(当時は住友林業ツーバイフォー株式会社)に設計・工事を依頼。併せて将来を見据え両親も安心して暮らせるように、火を扱わないオール電化システムと、ヒートショック※2のリスクを減らすため全館空調の導入を希望しました。
全館空調の選定に当たっては、他社製品を含めて詳しく検討し、電子式エアクリーナを備えていること、ランニングコストの面で有利な低圧電力(三相電源)が使えること、待機電力が小さいこと、導入実績が多いこと、という点でアズビルの全館空調システム きくばり™※3 rシリーズに決定しました。
住友林業では、当時まだ全館空調の導入経験が多くありませんでしたが、アズビルと密接に連携しながらダクトの配置や気流設計を進めました。
「特にダクト配管については未知の領域でした。アズビルの協力の下、配管の収め方やデザインの仕上げ方を工夫して対応しました」(住友林業・今村氏)
居室ドアのアンダーカット部分。家中に空気が回るように気流設計をすることで、温風、冷風が部屋の隅々にまで行き渡り、排気・空気清浄もムラなく行える。
期待どおりの快適さを享受、14年間の快適な生活を支えたのは機器と保守スタッフ
2階天井に設置された電子式エアクリーナ。1時間3~5回、家全体の空気をこの吸込み口に戻し静電気の力で花粉・PM2.5などの粉じんを除去する。日常のお手入れは月に2回程度、プレフィルタのホコリを掃除機で吸い取るだけでよい。
※現在販売しているシステムの電子式エアクリーナとは異なります。
きくばりを採用した井原夫妻の新居は2001年5月に着工し、同年9月に竣工(しゅんこう)しました。
以来14年間にわたって、きくばりは家族全員の快適な暮らしを支え続けています。スケジュールタイマーを活用し、冬季なら起床時に19℃、日中は20℃、就寝中(夜11時以降)は12℃になるように設定して、自動運転で運用しています。
「寒い朝に布団から出るのも、トイレや脱衣所に行くのにも億劫(おっくう)になりません。泊まりがけの外出から帰ってきたときには、あらためて自宅の快適さにホッとします。親戚家族も家に遊びに来るたびに快適と言ってくれます」(由美子さん)
全館空調の機能だけでなく、14年前から快適な生活を支えている保守スタッフにも満足しています。
「導入から14年間大きな故障はなく、消耗部品を交換した程度です。定期点検サービスに加入していますが、保守スタッフの対応も丁寧で、老朽部品の交換時期をしっかり見定めてくれます。そんな誠実な姿勢もアズビルへの信頼感につながっています」(辰吾さん)
「井原様邸は、太陽光パネル、全館空調を採用し当時としてはゼロエナジー住宅の先駆けでした。ご両親との二世帯住宅ということで、ヒートショックへの懸念から全館空調を採用されたのは親孝行の一つだったのだと思います。本件の成功をきっかけに現在、全館空調は当社住宅のアピールポイントの一つになっており、井原様のご要望に応えられたことは大変うれしく、感謝しています」(今村氏)
ご家族にとってなくてはならない存在になった全館空調。今後も定期点検を受けながら、ランニングコストへの効果を踏まえつつ、機器の更新を検討したいとおっしゃっています。
「人間が快適に暮らす上で、空調は意識しなくてもいい存在であってほしいと思います。アズビルには、今までどおり快適な生活を支えてくれることを期待しています」(辰吾さん)
屋外に設置された室外機。家庭用エアコンの2台相当の大きさで家中の冷暖房を担う能力を持つ。
※現在販売しているシステムの室外機とは異なります。
※きくばりは、アズビル株式会社の商標です。
用語解説
※1 ツーバイフォー工法
枠組壁工法の通称。屋根、壁、床を一体化する箱型構造で、高い耐震性や気密性などを備える。骨組みなどに2×4インチの規格化された部材が使われることが名前の由来になっている。
※2 ヒートショック
暖かい場所から寒い場所への移動による、急激な温度変化が身体に及ぼす影響。血圧が急変動したり、脈拍が速くなったりするため、特にお年寄りの身体には危険な場合がある。
※3 全館空調システム きくばり
1台のシステムで、冷房・暖房・換気・空気清浄・除湿の五つの働きをする戸建住宅用全館空調システム。24時間・365日、家全体を快適な空気に保つ。住友林業では商品名「エアドリーム」として販売促進しています。
※エアドリームは、住友林業株式会社の商標です。
お客さま紹介
住宅事業本部
東京西支店
営業グループ
仙川店
マネージャー
今村 寛 氏
井原辰吾様邸/住友林業株式会社
井原辰吾様邸
- 高槻市北部の住宅地に2001年9月竣工。敷地面積約300m²、建坪約180m²、2階建て。
住友林業株式会社
- 所在地/東京都千代田区大手町1-3-2
- 設立/1948年2月
- 事業内容/木材・建材事業、住宅および住宅関連事業、資源環境事業など
この記事はazbilグループのPR誌azbil(アズビル)の2015 Vol.4(2015年08月発行)に掲載されたものです。