温冷感申告空調
新技術を「試し」「議論し」「育てる」ための新実験棟
2022年9月にアズビル藤沢テクノセンター内に竣工した新実験棟(第103建物)は,まだ完成していないアズビル最新技術を多く実装した建物である。そしてこれら技術は,この建物で運用しながら自ら体験し,見学に来ていただいたお客様と議論をしながら改良を重ねて,そしてその成果を発信していくことを目指している。本稿では,本建物で実施している特徴的な技術(スペース有効利用とコスト削減技術・省エネルギー技術・利便性向上技術など)を紹介する。
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー マーケティング本部 IBシステム部 太宰 龍太
人を中心とした空調制御の研究
実オフィスにおける温冷感申告型空調の導入効果検証
建物内に健康・快適で知的生産性に優れた空間を形成する上で、空調制御は大きな役割を担っている。このような空間形成の空調制御技術の1つとして、居住者が自身の温冷感(暑い/寒い)の情報を空調制御ループに直接フィードバックする温冷感申告型空調が提案されている。本研究では、温冷感申告型空調を導入した実オフィスにおいて、導入前後の室内環境・執務者の温冷感・満足度・知的生産性、空調の消費エネルギーについて調査した結果を報告する。
アズビル株式会社 技術開発本部 三浦 眞由美
アズビル株式会社 技術開発本部 上田 悠
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太
慶應義塾大学 清水 悠香
慶應義塾大学 伊香賀 俊治
azbil Technical Review 2021年 特集:新しい働き方を支援する「人を中心としたオートメーション」
居住者の温冷感情報を活用する新しい快適性評価技術の開発─個別単位の環境満足度を評価する
国際標準の快適性評価指標は大人数を前提とした平均的指標であり、個々人の温冷感の違いは反映されにくい。よって、空調環境におけるさらなる居住者満足度の向上を目指すには、居住者の実際の感じ方を反映した環境評価が必要となる。本技術は、空調システムに蓄積された居住者の温冷感申告データと室内環境データを活用し、それらの関係性を環境満足度モデルとして構築することにより、居住者の感じ方に基づく環境評価を実現する。実オフィスにおけるモデル生成試行を行った結果を報告するとともに、モデルの活用例について述べる。
アズビル株式会社 技術開発本部 三浦 眞由美
アズビル株式会社 技術開発本部 上田 悠
アズビル株式会社 AIソリューション推進部 宇野 侑希
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太
azbil Technical Review 2019年 特集:「人を中心とした」の発想に基づく快適性の追求
居住者に「快適」を提供する温冷感リクエスト型空調の開発
居住者の環境満足度の向上のために、居住者からの「暑い(涼しくしてほしい)」「寒い(暖かくしてほしい)」といった温冷感リクエストに対応して室温設定値を適切に変更する空調システムを開発した。システムを実建物に導入し、居住者のリクエスト履歴を解析するとともに、アンケートを実施した。アンケート結果では90%以上の居住者から、このような空調方式に違和感はないとの回答を得た。また、「暑い」「寒い」という相反するリクエストが、30分以内に発生する頻度は少なく、リクエストに対して後優先で対応する方式が居住者に受け入れられると判断する。
アズビル株式会社 ITソリューション本部 大曲 康仁
アズビル株式会社 ITソリューション本部 伊藤 卓
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 水高 淳
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太
azbil Technical Review 2018年 特集:「人を中心とした」の発想に基づく機械・システムとの協調
ビル管理業務の効率化に貢献するビル向けクラウドサービスの開発
─居住者に快適を提供するテナントサービス機能
以前より提供してきたテナント向けアプリケーション製品「テナントサービスサーバ」を今後、ビル向けクラウドサービスTSとして提供する。クラウド化により、機能の柔軟性や拡張性の向上、および、保守性や情報セキュリティ強度を高めることが出来る。テナント向けサービスの機能および新機能として開発中の居住者からの温冷感申告に対応する空調システムを紹介する。
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 山地 和博
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 大曲 康仁
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 鈴山 晃弘
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 大野 巧真
アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー 太宰 龍太
アズビル株式会社 技術開発本部 三浦 眞由美