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地域横断的な組織で東南アジアの事業を加速

― 地域横断的な体制で、東南アジアの各現地法人における事業推進・戦略企画・経営管理を担い、シナジーを生み出す ―

アズビルは2018年4月に、それまでの東南アジア各国の現地法人による活動に加え、東南アジアエリア全域での包括的な展開や伸長を主目的とした直轄組織として、「東南アジア戦略企画推進室」を開設しました。東南アジア戦略企画推進室では、地域全体を見据えた横断的な事業推進・戦略企画・経営管理などの活動を各現地法人との連携により地域事情とのバランスを取りながら展開し、同地域のお客さまにazbilグループならではの製品・サービスを提供していきます。

アズビル株式会社
東南アジア戦略企画推進室
室長
Anju Jaswal

東南アジアで地域横断的な視点により戦略を立案し事業を推進

アズビル株式会社では、東南アジア地域における横断的な事業支援や管理による、域内全体でのさらなる成長を目的とし、2018年4月、「東南アジア戦略企画推進室」をシンガポールに開設しました。

azbilグループではこれまで、建物分野のビルディングオートメーション(BA)事業、工業分野のアドバンスオートメーション(AA)事業を東南アジア内の現地法人による活動を通じて展開してきました。一方、当地域においては、現在経済統合の動きが加速しており、世界経済においてもその存在感は増してきています。azbilグループにおいても、当地域での事業は高い成長を示しており、重要性は年々高まっています。今後の成長には経済成長に合わせ、急速に変化していく社会構造やニーズへの対応も必要と考えており、これまでの各現地法人単独展開による事業活動を戦略的にステップアップさせることを目的に、シンガポールに新たな組織を設けました。

シンガポールには約20年の活動歴を持つアズビルシンガポール株式会社があります。また、シンガポールでは最先端技術の採用に向けた取組みを政府・行政が主導し、積極的に進めていることから、IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)など次世代技術を適用したアズビルの商品・サービスをご検討いただけるお客さまも数多く存在しています。こうした事業環境を活かして、今後は周辺国を含めた東南アジア全域のお客さまへの展開を、この戦略企画推進室ならびに各国の現地法人の協働により進めていきたいと考えています。

東南アジア戦略企画推進室のミッションは、東南アジア全体を見据えた地域横断的な事業推進・戦略企画・経営管理の実施など、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、インドネシアの6カ国の現地法人の支援・強化により域内の事業活動を活性化し、事業伸長を実現することです。また、これまで現地法人単独では展開が難しかった活動にも着手することで、東南アジア地域のお客さまに対してより充実した製品やサービスの提供を実現します。さらに、地域横断組織としてのマーケティング活動にも注力することで、現在と将来の地域・顧客ニーズを把握し、中長期での取組みを展開したいと考えています。

従来は現地法人ごとにその国に適した戦略を立案・実行していましたが、それに加えて、現地法人同士の連携やエリア全域での活動を活発化し、東南アジア地域でのプレゼンスを高めていきます。

地域内の現地法人同士や日本とのコミュニケーションを活発化することで、効果的な施策の横展開など、連携を強化している。

地域内の現地法人同士や日本とのコミュニケーションを活発化することで、効果的な施策の横展開など、連携を強化している。

日本で培ったノウハウで省エネルギーやスマート保安に貢献

現在、東南アジア地域においては、省エネルギーやスマート保安への関心が高まりつつあります。現地法人がある6カ国においても省エネルギーに関する法律が制定されています。例えば、シンガポールでは環境に配慮した建造物に対する認証制度であるグリーンマーク制度があり、2030年までにシンガポールのビルの80%がその認証を取得することを目標に定めています。また、タイでは、日本と同様に設備の老朽化や熟練運転員の退職などへの対応が課題となっており、IoTやAI、ビッグデータなどの最新技術を活用したスマート保安が注目されています。こうした社会的要請に対して、アズビルが日本で培ってきた豊富な技術やノウハウを活かした提案により、東南アジアのお客さまの事業活動に貢献していきたいと考えています。

また、東南アジア戦略企画推進室は産学官の連携を強化する役割として、シンガポールのビジネス・投資・人材のグローバル拠点としての地位強化を図り経済戦略の計画立案・実施を担う政府機関であるシンガポール経済開発庁と連携を進めており、実例としてシンガポールの国立大学である南洋工科大学との研究開発プロジェクトを推進しています。

2018年10月には、ドイツで毎年開催されている世界的に有名な産業見本市であるハノーバーメッセのアジア版が、インダストリアル トランスフォーメーション アジア-パシフィックとしてシンガポールで初開催されました。東南アジア戦略企画推進室主導の下、azbilグループとして出展し、現地のお客さまをはじめとした関係者にユニークな製品やサービスを紹介しました。また展示会直後に行われた主催者が選定するインダストリアルトランスフォーメーションのショーケースとして世界的な大手企業と並んで3社のうちの1社として選定されるなど、エリアでのプレゼンスを高めつつあります。

販売促進の対象製品を選定、潜在顧客にアプローチを行う

東南アジア戦略企画推進室は開設から約1年が経過しますが、設立年度である2018年度は、各国市場の特性や現状を把握するための域内調査を行ってきました。注力すべき製品・サービスの特定とその販売促進に向けた計画を作成し、順次活動を行っていきます。

BA事業においては、これまでの現地法人単独での活動では見えてこなかった企業や組織をお客さまとして把握することを目的に、まず包括的な市場調査を進めました。それらの情報を基に各現地法人が実際に営業活動を開始しようとしています。また営業活動においても現地法人同士や日本にあるアズビルの関連部署など部門間での連携が進み、お客さまとの間でも様々な国でその活動をサポートさせていただくという新たな関係性の構築も進みつつあります。

一方、AA事業においては、2018年度はスマート保安を実現するための欠かせない機能を持つアズビルのスマート・バルブ・ポジショナの販売促進に注力した結果、現地法人による販売が大きく活性化されました。この共通的な販売促進の枠組みは今後ほかのアプローチに対しても適用していきます。また、BA事業と同様に実施した市場調査により、東南アジア地域での共通ニーズを把握し、ノウハウやリソースの共有など効果的な展開が可能な産業に新たに着目し、同産業に貢献できる製品やサービスによるアプローチの水平展開を図っています。

今後も東南アジア戦略企画推進室では、東南アジアの各現地法人ならびに日本にあるアズビルの関連部署と密接に連携しながら、高い付加価値を持つ製品・サービスの提供を通じて、同地域内のお客さまに貢献してまいります。

2018年5月には、東南アジア戦略企画推進室に隣接して、東南アジアのステークホルダー向けにショールームを開設。アズビルの藤沢テクノセンターとショールームを回線でつなぎ、リアルタイムでのプレゼンテーションやディスカッションなどが可能である。

2018年5月には、東南アジア戦略企画推進室に隣接して、東南アジアのステークホルダー向けにショールームを開設。アズビルの藤沢テクノセンターとショールームを回線でつなぎ、リアルタイムでのプレゼンテーションやディスカッションなどが可能である。

この記事は2019年04月に掲載されたものです。