HOME > アズビルについて > 会社PR > azbil MIND > ウェルネス×働きがい×共創 未来志向のオフィスを創造

ウェルネス×働きがい×共創 未来志向のオフィスを創造

作業の場から創発の場へ、進化するオフィスの姿

ニューノーマルな時代になり、オフィスの存在価値が大きく変わろうとしています。多様な働き方を模索する中でテレワークが普及し、リアルの場を共有する機会が減ったことで、オフィスの在り方が見直されるようになったのかもしれません。実際に相対することから心理的安全性を育みやすかったり、新しいアイデアや思いがけない相乗効果が生まれ、イノベーションにつながったり、さらなる生産性向上の場としてオフィスの価値が再確認されています。

SDGsに“働きがい”の大切さが盛り込まれ、肉体的・精神的・社会的に良い状態を示す“ウェルネス”が注目される今、心身ともに健康でいきいきと働ける快適な労働環境づくりを推進する働き方改革や健康経営への取組みが加速しています。そうした中、オフィスのあるべき姿や働く場の在り方も、今後さらに変化し続けていくことでしょう。

目指すは新たな“働きの創造”とウェルネス

azbilグループでは2016年から、快適で働きやすい労働環境づくりが社員の心身の健康、さらに生産性の向上、企業成長につながるという考えの下、働き方改革に取り組み、作業効率の向上などで成果を上げてきました。しかし、働き方が多様化していく中で、今後さらなる生産性の向上を実現していくには、労働環境の改善といった従来の延長線上での効率化ではなく、働き方そのものを改革していかなければなりません。そこで、社員の自発力や発想力を引き出せるようにオフィス空間や社内の諸制度を進化させていこうという構想が“働きの創造”です。その取組みの一つとしてオフィス改革のプロジェクトでは、様々な業務活動に合わせてワークスペースを自由に選べるというABW(Activity Based Working)の発想を取り入れ、ウェルネスや働きがいを中心に据えた三つの基本コンセプトを定めました。

  1. 社員同士の共創が生まれる空間
    =創造的な働き方をフォローするレイアウト、快適なオフィス空間を検討する。
  2. お客さまとの共創が生まれる空間
    =これからのオフィスの姿や、アズビルの製品・技術をお客さまに見学、体験いただき、ご意見をいただく場を自社内で実現する。
  3. ウェルネスが生まれる空間
    =オフィス環境事業拡大に向けて、ウェルネスなどに貢献する付加価値を実現するための新たな技術を実証できるオフィスとする。

「この発想の下で最初にオフィス改革を実行したのがビルシステムカンパニー(BSC)西東京支店です。三つの基本コンセプトを踏まえて “働きの創造”を具現化するにはどうしたらよいのか、若手中心のメンバーで意見を出し合って施設や設備を検討しました。また、西東京支店をモデルに大崎にある事業所などのほかの拠点でも、オフィス改革が進められています」

BSC事業管理部
中井 義治

働きの創造をオフィスに。オフィス改革後の一部を紹介します

写真1.フレキシブルな打合せ卓
オフィスは社員同士が集える場所。人数に応じて机を自由に組み合わせられるフレキシブルな打合せ卓があります。

サービス本部サービス企画部
瀬尾 大介

写真2.アイデアを生み出すフリースペース
様々な部署がオフィスを共有し、900人が在籍する大崎の事業所。誰もが自分のスタイルで働くことができるよう様々な角度からオフィスのあるべき姿を検討し、フリースペース、ソファエリア、スタンディングエリア、一人集中エリアなどを設置しました。

BSC計装本部計装システム1部
菅野 亙

写真1.フレキシブルな打合せ卓

写真2.スタンディングエリア

写真3.ショールームオフィス
西東京支店は、オフィスそのものがショールームとなっています。プレゼンエリアをオフィス中央に設置し、ウェルネスな空間を実現しているアズビルのオフィスや、製品・システムをお客さまにご覧いただくことができます。

写真4.共創が生まれる空間
創造性豊かな社員の働きをサポートするオフィスレイアウトや、多彩なコミュニケーションエリアを設けています。フリーアドレスの導入の際に、ペーパーレス化を進めたほか、座席の固定化をなくすために座席抽選システムを取り入れました。

写真3. プレゼンエリア

写真4. コミュニケーションエリア

社員の声

西東京支店のオフィス改革後に社員満足度アンケートを行ったところ、執務場所の環境については「業務に集中できている」と回答した社員が78%となり、実施前より11%向上していました。施設利用状況では、集中エリアの利用率がほかのエリアに比べて著しく低いことが分かり、利用方法の見直しを実施、改善を図りました。今後も定期的にアンケート調査を行うなど社員の声を反映し、さらに使い勝手の良い快適なオフィスにしていきます。

BSC 東京本店西東京支店
木村 倫之

執務場所での業務に集中できていますか

各エリア別使用率

オフィス改革は社員を幸せにするための活動

アズビル株式会社 取締役執行役員常務 ビルシステムカンパニー社長 濱田 和康

これからオフィスの在り方は間違いなく変わっていきます。これまでのような事務机が並ぶ場ではなく、人と人が集まって交流し創発する環境をオフィスと呼ぶようになるでしょう。それにはウェルネスの考え方が重要で、社員がオフィスに来ることを楽しいと感じるような環境づくりが必要です。

azbilグループにはおよそ100の事業所があり、それぞれのオフィス環境や業務内容などに適した“働きの創造”を実現できるように、移転やレイアウト変更などを検討しています。ある事業所は更新したけれど、別の事業所は旧来のスタイルのままとはならないように、“働きの創造”の重要性を全社に周知していきたいと考えています。

オフィス改革において最も重視していることは、そこで働く社員が幸せになれることです。事業の軸が省エネルギーや制御からウェルネスへと移行していく中で、社員が働きがいを持てるオフィス、「人が働く空間」の快適や幸せの提案がますます重要になっています。そうした意味で、新しいオフィスは社員だけではなく、お客さまにも来ていただけるショールームとしての役割も担っています。社員がいきいきと快適に働いている姿をお客さまに実際に目にしてもらうことで、アズビルの製品やサービスがウェルネスな空間を提供できることを実証できるだけでなく、そこからより良い提案や新しい発想が生まれたりもするでしょう。今後も引き続き、現場のメンバーと話し合いながら、社員同士やお客さまとのコミュニケーションの場をコンセプトに、理想的な働き方、見せるオフィスの構築を目指して改革を進めてまいります。また、この取組みからの気付きをオフィス向け製品・システムの開発に活かし、お客さまのビルの価値向上に貢献していきたいと考えています。

Face to Faceのコミュニケーションをいかにして演出するか

株式会社 松岡総合研究所 代表取締役 松岡利昌様

オフィスの変革は世界的な潮流です。“オフィステック”と呼ばれるオフィス関連技術の進化によって、自宅やカフェ、公園、コワーキングスペースなど、どこにいても仕事ができるようになりました。欧米の成果主義は場に縛られない働き方と相性が良く、以前からかなり進んだ取組みもありました。一方、日本はコロナ禍を契機に働き方が変化し、今まさに多くの企業が新たなオフィス像を模索しているところです。

業種や業態によって最適な規模もレイアウトも異なります。また、企業の成り立ちや地域によって考え方、企業文化や働き方の変化の度合いも異なるため、他社の優れた事例をそのまま転用できないのが難しいところです。

もう一つの大きなキーワードに、ウェルネスがあります。社員の良好な状態をサポートする“ウェルネスオフィス”を作るという課題は、総務など一部の部門で取り組むのではなく、経営陣が直接リーダーシップを発揮し、部門横断型の全社的な取組みとして推進することが重要です。また、世代ごとに働き方へのニーズも、ウェルネスやコミュニケーションに対する価値観も異なりますから、多様な年代の声を反映する必要があります。

その上で、オフィスが果たすべき機能とは何かといえば、Face to Faceのコミュニケーションに尽きるのではないでしょうか。今後は「オンライン会議やチャットでも事足りるけれど、実際に顔を見て話がしたい」と思われるような人間力がますます求められる時代になるといえるでしょう。

そこにいる人が人間力、ノウハウや経験値などを発揮できる場、人が集まりたいと思うような場。集中する場所だけでなく、リラックスできる場所をオフィスに。対面ならではの高揚感も手伝って、知識や知恵の交流の中から、新しいアイデアが生まれていくと期待されます。もちろん、バーチャルな働き方も組み合わせながら進めていくことになるでしょう。

カフェや公園でも仕事ができることを「都市がオフィスになる」と表現することがありますが、これからは「オフィスが都市のようになる」のかもしれません。オフィスの中にカフェや交流スペースがあって、社員だけでなくお客さまも気軽に立ち寄れる――そんな空間が増えていくのではないでしょうか。

この記事は2022年04月に掲載されたものです。