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ウェルネス×働きがい 未来志向のオフィスを共創

アズビルが提案するウェルネスなオフィス

働き方改革や健康経営が推進され、働き方が多様化していく中、コロナ禍を契機にオフィスのあり方も見直されようとしています。その中で加速しているのが、心身ともに健康でいきいきと働けるウェルネスな労働環境づくりへの取組みです。ウェルネスとは「輝くようにいきいきしている状態」のこと。健康を体の側面だけでなく、より広義に総合的に捉えた概念といわれています。

アズビルでは従業員の発想力を引き出せるようにオフィス空間や社内の諸制度を進化させていこうという “働きの創造”を推進し、その一環としてオフィス改革に取り組んでいます(ウェルネス×働きがい×共創 未来志向のオフィスを創造)。プロジェクトの第1弾となったのが、ビルシステムカンパニー西東京支店(以下、西東京支店)です。同オフィスは、“働きの創造”を実現する場としてはもちろん、アズビルの製品・システムの効果をお客さまに体感していただくためのショールームとしても活用する予定です。今回は、そんなウェルネス実現に向けた西東京支店のオフィスとしての取組みと、今後のショールームとしての展望を紹介します。

目指すはお客さまの課題解決とウェルネスを提案する場

西東京支店 支店長 吉澤宏晃

西東京支店 支店長 吉澤宏晃

新オフィスの運用を開始したのは2021年4月です。プロジェクト始動は同年1月で、期間は短かったのですが、今までにないオフィスを作ろうと若手社員を中心に議論を重ねました。

その際に重視したのがコミュニケーションです。コロナ禍では出社が輪番制となり、社員同士の交流そのものが激減しました。テレワーク環境が整備されているとはいえ、入社間もない社員は、ささいなことでも気軽に相談できる環境を必要としています。また、西東京支店は複数の営業所の統合で誕生したので、自分の所属部署以外の社員との交流が少なく、誰がどのような仕事をしているのか分からないとの声も上がりました。

こうした西東京支店における課題と、全社で推進する“働きの創造”とを踏まえて生まれたのが「社員同士の共創が生まれる空間」「お客さまとの共創が生まれる空間」「ウェルネスが生まれる空間」という三つのコンセプトで、これを基に新オフィスの具体的な計画を進めました。

そのポイントとなるのが、業務内容に応じてワークスペースを選べる「ABW(Activity Based Working)」です。ABWは働き方改革やウェルネスの実現に欠かせないものとして注目されています。具体的には社内をいくつかの区画に分け、雑談も可能なデスクワークエリアやパーティションで区切られた集中エリア、簡易な打合せができるオープンエリアなどを設置。社員は業務内容に合わせて、ワークスペースを自由に選ぶことができるようになっています。

こだわったのは、コミュニケーションを活性化させるため、オフィス内に動線となる通路を1本通して全体を見渡せるレイアウトにし、その中心にカフェスペースを設けたことです。社内を移動する場合には必ずこの通路を通りますから、社員同士が顔を合わせる機会が増えますし、カフェスペースがあると立ち話がしやすく、「社員同士の共創」にもつながります。

なお、このオフィスには会議室を設けませんでした。新宿野村ビルにはテナント向けのカフェスペースや有料貸会議室が併設されていますので、必要に応じてそちらを活用することで、会議室用のスペースをオープンエリアとして有効利用できました。オープンエリアは打合せにも使えますし、多様な交流を促す場にもなります。また、ビルの会議室を利用することで、時間を決めた効率的な会議が可能になります。

さらに、この新オフィスは「お客さまとの共創」のためのショールームとしても活用する計画で、大画面モニタを備えたプレゼンテーションエリアを設置しました。これまでは営業担当者がお客さまを訪問して提案を行ったり、設備やシステム・機器の案内では藤沢テクノセンターなどにご案内したりしていたのですが、今後はお客さまをここにお招きし、アズビルの製品やサービスを実際に体感していただきたいと考えています。快適なオフィス環境の中でいきいきと働く社員を見ていただくことで、自社への導入イメージが湧きやすいと思いますし、大画面モニタを使って藤沢テクノセンターや湘南工場などのオンライン見学も可能になる予定です。

ショールームとしての本格運用に向けて、それぞれの部署がお客さまに対して最適なプレゼンテーションができるように、部門横断型のチームで準備を進めています。

アズビル株式会社 ビルシステムカンパニー西東京支店

【オフィスレイアウト&ウェルネスを支える技術】

オフィスには目的別にエリアが存在しますが、その目的をきちんと達成させるためにアズビルの製品・技術が貢献しています。

コミュニケーションエリア

リラックスできる調光で空間を演出。昼の活動時間帯は照度が高く明るい照明下で、活動を終える時間となる夕方には徐々に照度を下げ優しい光にすると、社員の帰宅後の良質な就寝につながることも。働きやすい空間の演出や、ウェルネスを実現できます。

コミュニケーションエリア

プレゼンテーションエリア

オフィスの中央にあるプレゼンテーションエリア。ここからオフィス全体を見ていただくことができます。また、きめ細かな空調で一人ひとりに快適を提供する最新の空調システムを体感いただけます。

セル型空調システム ネクスフォート™DD
プレゼンテーションエリア

デスクワークエリア

スマートフォン、タブレット操作で執務者が空調を操作することができ、快適性と満足度を高めます。また、位置情報をPCやタブレットで見られるのでどこに誰がいるか分からないといったフリーアドレスの課題の解消や、CO2濃度を自身のPCから確認でき、分散着座を促すといった安全性を高めることもできます。

温冷感空調システム
ビル向けクラウドサービス
デスクワークエリア

エントランス

顔認証を利用し、ハンズフリーで入退室が可能です。温度検知ができることから感染症対策としても活用でき、安全性を高めます。勤怠システムと連携すれば正しい労働時間の申告を促し、働き方改革を進めることができます。

顔認証
エントランス

オープンミーティングエリア

エリア付近の人数が分かり、換気量を把握できます。当社ビルディングオートメーション(BA)システムと連携すれば、自動で適切に換気ができ、快適と安心を実現できます。

savic-net™G5
オープンミーティングエリア

集中エリア

人の在不在を赤外線で検知し、照明の自動ON/OFFができます。利便性、快適性、省エネルギーを実現します。

赤外線アレイセンサシステム
集中エリア

【アズビル製品・システムもご覧いただけます】

BAシステム savic-net G5の画面からオフィスの制御状況を見ることができます。

(画面の一例)

(画面の一例)

調光などシステムの画面で実際に操作して効果を体感いただけます。

(画面の一例)

(画面の一例)

最新の空調システム ネクスフォートDDの吹出口ダンパなど、実機で動きをご覧いただけます。

吹出口ダンパ

ビルの施設を活用し、共創を生み出す場、快適な働きを実現する場として、コミュニケーション空間を創出したオフィス。これからは、人が集まりたくなるようなオフィス空間をテナントとビルオーナーが協力して創っていく、そんなケースが増えてくるかもしれません。

未来志向のオフィスビルでテナントのウェルネス、働きがいをサポート

野村不動産株式会社 都市開発第一事業本部 ビルディング事業二部長 江口裕之様

野村不動産株式会社 都市開発第一事業本部 ビルディング事業二部長 江口裕之様

新宿野村ビルは西新宿エリアにある55階(地上50階、地下5階)建ての複合ビルです。1978年6月の竣工以来、企業にスペースを提供するBtoB事業であることに変わりありませんが、時代とともに、“人”にフォーカスしたビルづくりへ、中身は変化してきました。

その象徴が入居している企業さま専用の共同フロアとして2018年6月にオープンした4階にある複合スペース「NEON(ネオン)」です。「まだ見つけられていない新たな自身の可能性を、この場所から見つけませんか。」をコンセプトに、食堂やラウンジ、カフェをはじめ、会議室やライブラリーなどを併設し、働く人にとって快適に過ごせるスペースとして活用してもらうことを目的としています。

NEONは利用する人々のみならず入居する企業としても好評で、ある企業では派遣社員の定着率が向上したそうです。勤務時間中ずっと同じ場所で働く方はどうしても閉塞感を覚えやすいのですが、ビル内に気分転換の場があることで採用しやすくなったとのことでした。

当社がフォーカスする“人”は入居者だけではありません。ビル管理や清掃に従事している方、配達員、自動販売機の営業担当者など、ビルに携わるすべての方が快適に働けるような場を目指しています。それより優先して、避けて通れないテーマがビルの安全・安心です。新宿野村ビルでは働く人たちの安全・安心を守るために災害対策をとるとともに、アズビルのBAシステムを導入し、同システムに収集された温度や湿度をはじめとする各種設備の運用データを日々監視することで、異常があればすぐに気付いて対策をとることができます。また、ビルのメンテナンスや補修に役立てることも可能です。このシステムのおかげで、入居者の満足度向上にもつながっていると考えています。

コロナ禍を経て、人が集まることの意義が見直されるとともに、いよいよ社員が自らの働く場所を選ぶ時代になってきたと感じています。これから社員は自宅でもカフェでもいいし、オフィスでもNEONのような執務空間と少し離れた共用部でもいい、自分のパフォーマンスを最大限に発揮できる場を選ぶようになっていくと思います。当社ではシェアオフィス事業も手掛け、新宿野村ビル内にも時間貸しスペースH1T(エイチワンティー)を設置して、皆さまの多様な働き方を実現する場を整えています。今後も入居者の皆さまの声に耳を傾けるとともに、ビルにかかわるすべての方々の快適を目指して取り組み続けます。

この記事は2022年09月に掲載されたものです。