高精度、高速応答を実現し、導入から保守までの運用負荷を軽減するデジタル指示調節計を販売開始

2022年10月25日
アズビル株式会社

アズビル株式会社(本社:千代田区丸の内2-7-3 社長:山本清博)は、高精度、高速応答、かつ導入から保守までの運用負荷を軽減する、デジタル指示調節計 SDC 形 C1Aを10月26日より販売開始します。

今回販売開始する 形 C1Aは、48×48㎜サイズという小型でありながら、±0.1%Reading(熱電対、Pt100、以下±0.1%RDと表記)の高精度、サンプリング周期:25msの高速応答を実現し、製造現場の運用負荷を低減できる各種機能を搭載しました。

デジタル指示調節計SDC 形C1A


デジタル指示調節計は、センサからの信号と設定値を比較し、その偏差に応じてPID制御*1を行い操作端に制御信号を出力することで制御対象である温度、圧力、流量などを一定に保つ、工場・プラントを効率よく運営していく上で欠かせない機器です。当社はこれまでもファクトリーオートメーション市場を中心に各用途にあわせて様々な機能をもったデジタル指示調節計を販売してきました。

半導体製造設備に代表されるように、限られた工場スペースの中で生産性を最大にするためには装置の小型化と高性能化が必要であり、装置内に搭載されるデジタル指示調節計のような機器に対しても、装置自身と同様に小型化と高性能化の要求が高まっています。さらに、装置の運用中も常にプロセスの状態を把握しトラブルを未然に防止することで、ダウンタイムを低減しなければなりません。加えて、熟練作業者減少、人手不足といった製造業が抱える問題を背景に、経験者に依存しているPID調整業務を、より直感的で簡単な調整手段に置き換えるなどの検討がなされています。

形 C1Aは、小型でありながらも、高精度・高速応答を実現し、省スペースのニーズに応えます。マルチステータス表示灯によりプロセス状態を、現場でひとめで把握することが可能です。さらに、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)との通信をプログラムレスで簡単に実現することができるため、上位システムやタッチパネルなどの外部機器を用いて、遠方からプロセスを監視するなどのシステム構築が容易にできます。
また、調節計の主だった用途として電気ヒータによる温度制御がありますが、ヒータは一般的に劣化し寿命があるとされ、その劣化診断の一つの手法としてヒータ抵抗値監視が有効です。形 C1AはVT(ボルテージトランス)入力とCT(カレントトランス)入力からヒータの電圧値と電流値、ヒータ抵抗値を計算、その値を形 C1Aの前面マスクでモニタリングしたり、しきい値を設けて外部に警報出力したりすることが可能です。調節計の制御温度とあわせて監視することで、電気ヒータのコンディション把握が容易となり、ヒータ断線の突発トラブルを未然に防止する効果が期待できます。

さらに、当社独自のシミュレーション技術を用いたPIDシミュレータをスマートローダパッケージに標準搭載しました。PIDシミュレータは、運転データを用いて制御対象の特性を再現する数学モデルを作成し、PC画面上でPID制御シミュレーションを行うことが可能で、調整作業の負荷の低減につながります。


特長

  • 高精度±0.1%RD(熱電対、Pt100)、サンプリング周期:25msの高速応答を実現。
  • 4.5桁数値表示(–19999~19999)により、0.01℃単位の表示が可能となり、プロセスの状態をより詳細に確認することが可能。
  • マルチステータス表示灯搭載。設定値、センサ入力値以外に、例えばMV出力%のバーグラフ表示を設定するなど、運転時に必要な情報を表示でき、制御状態を容易に把握可能。
  • PLCリンク通信機能により、PLCとプログラムレス通信が可能。
  • CT/VT入力からヒータ抵抗値を計算し、機器前面でのモニタや、外部に警報出力することによりヒータのコンディションを把握。
  • PC画面からの直感的操作で制御性改善に貢献するPIDシミュレーション機能をスマートローダパッケージに標準搭載。
デジタル指示調節計SDC 形C1A

なお、形 C1Aは、2022年10月26日からグランキューブ大阪で開催される計測展2022 OSAKAの当社ブースにて展示します。


商品の詳細はこちら

https://aa-industrial.azbil.com/jp/ja/products/controller-recorder-communication-gateway/controller/c1a


当社はazbilグループの理念である「人を中心としたオートメーション」の下、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献と持続的な成長を目指し、生産現場の課題やお客さまのニーズに対応した製品・システムを開発、提案してまいります。

*1 装置内の温度や圧力を設定どおりに保つため、計測結果を基に調整する「フィードバック制御」の一つで、比例動作(P)、積分動作(I)、微分動作(D)の三つを組み合わせた制御方式。

※ SDCは、アズビル株式会社の商標です。

*掲載されている情報は、発表日現在のものです。

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